今回は⑧劣化です!
これまで劣化について色々なコラムで触れて来ました。それは、性能の色々な角度から劣化につながる事が多く、それだけ劣化は繊細で起きやすい、という事だと言えます。そして、住宅計画をする上で、気づかないうちに劣化の選択をしてしまっている、という事が多く、身近なのに意外と知られていない性能が「劣化」です。
劣化とは何?
さて、劣化とはなんでしょうか。
単純に言ってしまえば[物質の衰え]です。おとろえとは、外的要因と、そもそも素材自体の老化が主な原因です。多くの物質には老化があり、またその老化を促進させる外的要因があります。例えば、身近で言うと輪ゴム。何かにはめて使ってあった輪ゴムが切れたり、ボロボロにちぎれていたりした経験があると思いますが、弾力がある素材は分子構造の破壊が起きやすく、よく見かける劣化です。

住宅でいう劣化とは?
では、住宅でいうと、どの部分でしょうか。
ハッキリ言ってしまえば、全ての材質と考えたほうが分かりやすいですね。特に外部に使われている素材は、濡れたり、ホコリに晒されたり、太陽熱や、冷気、寒暖差など、あらゆる過酷な環境から建物を守ってくれています。そんな外部に使う素材は、安価な素材から高価な素材まで存在し、またその施工によって寿命の長短が生まれます。そもそも選択肢の少ない材質や部位なら迷う事も少ないですが、選択肢の多い材質や部位になると、さまざまな営業トークに皆さんは途端に迷ってしまう事でしょう。そんな事があるの?と思われるかもしれませんが、あるんです。
それが外壁仕上げです。
ハッキリ言ってしまえば、全ての材質と考えたほうが分かりやすいですね。特に外部に使われている素材は、濡れたり、ホコリに晒されたり、太陽熱や、冷気、寒暖差など、あらゆる過酷な環境から建物を守ってくれています。そんな外部に使う素材は、安価な素材から高価な素材まで存在し、またその施工によって寿命の長短が生まれます。そもそも選択肢の少ない材質や部位なら迷う事も少ないですが、選択肢の多い材質や部位になると、さまざまな営業トークに皆さんは途端に迷ってしまう事でしょう。そんな事があるの?と思われるかもしれませんが、あるんです。
それが外壁仕上げです。
外壁仕上げは、様々な材質と性能があり価格幅もあります。更には、メンテナンスフリーや激安サービスなど営業トークが溢れています。
先にもお伝えしましたが、物質は劣化しますが、劣化しやすいものから劣化しにくいものがあります。劣化しやすいものは概ね安価で、リフォーム金額はお値打ちですが、劣化しにくいものは高価でリフォームに向かない傾向があります。更にはそれに対した施工がきちんと施されているかどうかが関わると、安価であろうが高価であろうが、その威力を発揮出来なくなります。
先にもお伝えしましたが、物質は劣化しますが、劣化しやすいものから劣化しにくいものがあります。劣化しやすいものは概ね安価で、リフォーム金額はお値打ちですが、劣化しにくいものは高価でリフォームに向かない傾向があります。更にはそれに対した施工がきちんと施されているかどうかが関わると、安価であろうが高価であろうが、その威力を発揮出来なくなります。
例に挙げてみましょう。
塗装は、安価で塗替えがしやすく、ランニングコストの面からも費用を抑えやすいメリットがあります。新築で建てる時、シーリングを長寿命タイプを選択しておけば、塗り替えるだけで工事も早く済みます。ただし、紫外線による熱劣化に弱く、南面や西面の壁の塗装が影響を受けやすく、見た目が白っぽくなり、触ると手が白くなる[チョーキング]現象が発生します。こうなると、塗装が守って来た、サイディングなどの素材自体に悪影響が出始めます。

反面タイルは長寿命で、発掘現場の出土品で古い陶器を見かけますね。それだけ硬く紫外線や気温の影響を受けにくい素材と言えます。だだ、施工費は高価で、そもそも揺れる建物に対して硬い素材を貼りますから、どこかにその歪みを受け取る場所が生まれます。それがクラックです。タイルとタイルの間にある目地をクラックが入ってくれたら補修も容易ですが、タイルが割れる場合も少なくありません。通常は、眠り目地、あるいは伸縮目地など、揺れを吸収する柔らかい目地を設けますが、揺れは想定通りにいかないと、クラックに変わって歪みが表面化します。そうなれば、崩落する可能性が出てきます。タイルは硬くて重い素材なので、大きな事故になりかねません。
また、それを修繕するには、タイルを剥がして貼り直すには新築の施工以上の費用が掛かります。
また、それを修繕するには、タイルを剥がして貼り直すには新築の施工以上の費用が掛かります。
分かりやすく外壁でお話ししましたが、ご理解頂けましたでしょうか。
外壁以外にも劣化は見られます
さて、こんな風に劣化に対して様々な素材と価格がある事が分かりますが、目に見える劣化は、見えているだけあって手の施し様が考えられます。外壁の他には、床仕上げや躯体の痩せによるクロス面の凹凸、パッキンによる水道の蛇口の水漏れなども劣化ですね。

劣化とメンテナンスの関係
これらで分かるように、メンテナンスフリーは存在しません。また、メンテナンスフリーを期待しても未来に必要なコスト、すなわち適正な費用か否かを熟考する必要があります。
私が考える適正は[丁度良い塩梅]です。必要以下もいけませんが、必要以上も如何かなと考えます。
車に例えると、毎日乗るからといって価格だけで中古の車を購入するのは、壊れてしまうか不安になるので選択しませんし、逆に普段乗らないといって放っておくと、タイヤやオイル、ガソリンなどが劣化して、本来のパフォーマンスを発揮しません。毎日乗るならそれ相応の安全性や利便性、タイヤも長持ちして燃費を考えますよね。
その観点から、家も同じように、別荘でなければ住宅は毎日であって生涯のお付き合いである以上、高価すぎず、メンテナンス費用を軽く出来る事が着眼点になってきます。
車に例えると、毎日乗るからといって価格だけで中古の車を購入するのは、壊れてしまうか不安になるので選択しませんし、逆に普段乗らないといって放っておくと、タイヤやオイル、ガソリンなどが劣化して、本来のパフォーマンスを発揮しません。毎日乗るならそれ相応の安全性や利便性、タイヤも長持ちして燃費を考えますよね。
その観点から、家も同じように、別荘でなければ住宅は毎日であって生涯のお付き合いである以上、高価すぎず、メンテナンス費用を軽く出来る事が着眼点になってきます。
お望みにあった、メンテナンスが出来てメンテナンス費用が高額になりにくい劣化性能を一社一人に頼るのではなく、いくつもの選択肢から、丁度良い塩梅の劣化性能を探し出して下さい。
それでは、皆様が後悔しない夢の家づくりを叶えられますように。
