④性能の確保
性能とは、ZEHや、高気密、高断熱、高耐震、などが挙げられますが、建物の高さが平屋になるだけで、耐震強度は達成しやすく、実際倒壊リスクはかなり低くなります。それから、断熱や気密工事において、隙間になる場所が少なくなり、気密性能を確保しやすく断熱能力に直結しやすくなります。
⑤メンテナンス性
建物は、残念ながら永遠に劣化しないものはありません。なので、むしろ劣化するものとして、いかに劣化によるランニングコストを抑えるか、が重要になります。ランニングコストの代表は、外部の修繕です。外壁仕上げ材の破損や塗替え、シーリングの遣り替えや樋の交換などが挙げられます。そんな時、平屋は職人さんが作業をされる為の作業足場の設置が不要になる事が多くあります。それから、屋根までは4メートル超える高さにはまずならない為、メンテナンスチェックが容易です。何かあった時の修繕対応はすんなり終わる可能性も高くなりますね。
平屋のデメリット
では、デメリットは何でしょうか?「平屋にデメリットなんかあるの?」と思われがちですが、注意深く知る必要があります。
①低性能住宅には向かない
②坪単価の最大化
③浸水リスク
④採光時間リスク
では、デメリットを一つずつ解説していきますね。
①低性能住宅には向かない
平屋は地面に近い床面積はほぼ100%であり、屋根に近い面積もほぼ100%と言えます。これもよく耳にしますが、冬になると1階は底冷えして、夏になれば2階が暑い。基礎部分も含めて、壁だけでなく、屋根裏までもすっぽりと断熱材に包まれた建物でない限り、夏も冬も辛く、年中、光熱費がかかってしまう建物になってしまいます。平屋こそ、性能の高い能力の住宅でなければ成立しない建物と言えますね。
②坪単価の最大化
①で書いた様に、屋根も基礎も床面積とほぼ同等の面積が必要になります。建物では、総2階建てで考えると、基礎も屋根も床面積のニブンノイチになる事から建物単価は一般的とも言えます。しかも、平屋は、計画敷地面積を広くする必要がありますので、土地を取得する為の予算配分は大きくなります。そんな事から、平屋は【贅沢】と形容される建て方になります。