今回は⑦メンテナンスです!
皆さんは「メンテナンスフリー」と言うフレーズを耳にした事がありますよね?メンテナンスとは[整備]ですが、整備不要がメンテナンスフリーと言う事です。結論から申し上げますと、住宅にはメンテナンスフリーがありません。
よく、弊社にご相談いただくお客様から、「(建築会社の方から)メンテナンスフリーと言われた」あるいは「聞いた」と聞きます。もしそうなら請負契約書にメンテナンスフリーなので生涯保証します。と明記して頂きたいですし、もっと言えば点検も不要です。
ではなぜ請負契約書に明記しないのでしょうか?
メンテナンスフリーではないということを建築会社は知っているからです。
ではなぜ請負契約書に明記しないのでしょうか?
メンテナンスフリーではないということを建築会社は知っているからです。
無責任な個人的な発言に一生の買い物を委ねますか?だから、夢物語を期待するのではなく、ちゃんとメンテナンスを受け入れて、建物と上手く付き合って行きましょう。

では、メンテナンスとはどんな事なのでしょうか。
①家の健康状態を保つ
②ランニングコストの維持管理
③住宅ローンより長い光熱費
②ランニングコストの維持管理
③住宅ローンより長い光熱費
これら3つが押さえるポイントです。それでは紐解いていきますね。
①家の健康状態を保つ
家は、常に劣化と戦いながら、それでも劣化していく事を理解して下さい。劣化しない家はありません。劣化には熱劣化と経年劣化がありますが、例えば熱劣化は特に外部で起こります。代表的なのは、外壁仕上げです。外壁仕上げには、さまざまな物がありますが、コストバランスが重要です。
よく耳にするのが、「タイルはメンテナンスフリーで初期以外に生涯費用が掛かりません。」と。
よく耳にするのが、「タイルはメンテナンスフリーで初期以外に生涯費用が掛かりません。」と。
しかし実際は、タイルクラックやタイル崩落など起きて、その修繕を見掛けることは簡単です。しかもタイルは、修繕する頃には、同じタイルはまず存在しません。よって継ぎはぎの見た目になります。見た目は気にされない方なら、タイル仕上げで良いと思いますが、気になる方は、その修繕を受け入れて採用すると良いでしょう。タイルは施工費がもっとも高額な外壁仕上げ材な上、クラックや崩落があった時の修繕費ももちろん高額だと理解しておいて下さい。
塗装は塗り替えしなきゃならないから維持管理にお金が掛かる。とよく言われますが、トータルコストを考えると良いでしょう。例えば、タイルが300万円として、維持管理が無かったと過程して、塗装が100万円で15年の塗り替えだとしましょう。45年で300万円です。もちろんこれには物価上昇もありますし、塗装のグレードにもよりますので、一概には言えませんが、これはランニングコストをイメージして頂いた方が、家を建てる時の予算組をする時に良い塩梅を見つけられる事になります。

床材も同じです。
ベニヤに薄く仕上げを貼ったようなフローリングはお値打ちですが、熱劣化は避けて通れません。その点無垢材は、薄く貼り合わせていないので、劣化は、反ったり痩せたりするだけで生活上の影響はさほど無い劣化にとどめやすいです。
予算はどちらで組むと良いでしょうか?
ベニヤに薄く仕上げを貼ったようなフローリングはお値打ちですが、熱劣化は避けて通れません。その点無垢材は、薄く貼り合わせていないので、劣化は、反ったり痩せたりするだけで生活上の影響はさほど無い劣化にとどめやすいです。
予算はどちらで組むと良いでしょうか?
そう考えると迷ってしまう難しい問題では無いように思います。
②ランニングコストの維持管理
ランニングコストは、点検して、手遅れにならないように維持管理が必要です。
代表的な維持管理とは
A.床下のシロアリ点検
B.外壁・屋根の点検
C.換気フィルターの点検
です。
代表的な維持管理とは
A.床下のシロアリ点検
B.外壁・屋根の点検
C.換気フィルターの点検
です。
Aは、床下に潜って目視出来て、且つ防蟻処理を行う事が出来なければいけません。ダクトや配管計画の不足で点検が出来ないなんて事にならないように計画して下さい。
Bは、劣化を防ぐ為の塗替えです。外壁は先にも書きましたが、屋根もベスト材などセメント系は塗替えが必ず必要です。外壁や屋根は、防水性能はもちろん、劣化を抑えると素材自体の劣化を遅らせる事が出来ます。
Cは、換気フィルター掃除を怠ると、まず換気能力は著しく低下して、途端に屋内の空気は汚れたままになってしまいます。また、ファンモーターに負荷が掛かってしまい故障の原因になります。

ランニングコストは、維持管理の仕方を予算組と同じ様に建築計画時点で考慮して予算組みをすると、未来のランニングコストコントロールはしやすくなり、家の健康状態を維持しましょう。
③住宅ローンより長い光熱費
住宅ローンは多くの建築主が利用しており、現金とおっしゃる方は、珍しいです。さて、住宅ローンは、皆様おおよそ35年ローンを組まれていますよね。住宅ローンとは、毎月いくらかの決められた返済をローン年数の間は毎月支払います。では、35年ローンを越える、毎月支払うお金が必要ですが、それはいったいなんなのでしょうか。
それは光熱費です。
光熱費とは主に電気・水道・ガス・灯油です。これがランニングコストです。あれ?今回はメンテナンスがテーマなのでは?と思われたかもしれません。はい、ランニングコストはメンテナンスと直結しています。
光熱費とは主に電気・水道・ガス・灯油です。これがランニングコストです。あれ?今回はメンテナンスがテーマなのでは?と思われたかもしれません。はい、ランニングコストはメンテナンスと直結しています。
ランニングコストを決めるのは、メンテナンス性能を決める頃と同じくして、最初の計画次第でランニングコストが決まってしまいます。しかも、かならず性能を着眼点に置いてください。くれぐれも「ZEHだから良い」と思わないで下さい。なぜならZEHが実際の性能を担保していない可能性が十分高い可能性があるからです。
※ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。つまり、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーをバランスして、1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。
ZEHは、決して性能が高い水準ではありません。近い将来、住宅の性能基準は上がる事がほぼ決まっています。住宅計画する時は、ZEHを計画するのでは無く、高性能を計画する事が重要です。その上で、メンテナンス性能を叶えた建築計画を進めて下さい。
※ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。つまり、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーをバランスして、1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。
ZEHは、決して性能が高い水準ではありません。近い将来、住宅の性能基準は上がる事がほぼ決まっています。住宅計画する時は、ZEHを計画するのでは無く、高性能を計画する事が重要です。その上で、メンテナンス性能を叶えた建築計画を進めて下さい。
あとがき
住宅計画は、未来計画。今計画している事、内容、仕様、次第で未来は決まります。未来を決めていると言って言い過ぎではないと思います。
過去、何度かリフォームのご要望で便座交換の話を頂きました。この時、必ずあると言っていい論争は「こんなに高いの!!ホームセンターはもっと安い!」って会話です。新築計画とは違って、便座交換は日常の出費なんです。ロータンクやタンクレスになれば、注文から入荷までの時間も掛かります。しかも、その機種しか付かないので便座自体も更に高額。ランニングコストは日常の出費と考えると、未来でもお値打ちな交換が出来る機種を初めから選んでおくのもメンテナンス性能と言えます。新築を計画する際は、未来のメンテナンスの事もしっかり考えて計画することをおススメします。
過去、何度かリフォームのご要望で便座交換の話を頂きました。この時、必ずあると言っていい論争は「こんなに高いの!!ホームセンターはもっと安い!」って会話です。新築計画とは違って、便座交換は日常の出費なんです。ロータンクやタンクレスになれば、注文から入荷までの時間も掛かります。しかも、その機種しか付かないので便座自体も更に高額。ランニングコストは日常の出費と考えると、未来でもお値打ちな交換が出来る機種を初めから選んでおくのもメンテナンス性能と言えます。新築を計画する際は、未来のメンテナンスの事もしっかり考えて計画することをおススメします。
それでは、皆様が後悔しない夢の家づくりを叶えられますように。
