平屋のメリット
①階段が無い
②バリアフリー
③太陽光設置面積が広くなる
④性能の確保
⑤メンテナンス性
などが挙げられます。では、これらがなぜメリットなのかを解説して いきますね。
②バリアフリー
③太陽光設置面積が広くなる
④性能の確保
⑤メンテナンス性
などが挙げられます。では、これらがなぜメリットなのかを解説して いきますね。
①階段が無い
2階建てには当然、階段があります。その階段は、人が昇降する為のスペースであり、居住空間ではありません。中には階段下を収納にする場合もありますが、天井が階段より低い高さになるため、使い勝手が悪くなる事が多いです。しかし、平屋は、本来階段に奪われてしまうスペースを居住空間として確保出来ます。また、階段は昇降口が限定されるため、廊下として通路を設ける必要がある事もしばしば。単に階段と言っても、階段によって設けなければいけない空間も発生しやすいので、階段が無いだけでも大きなメリットと言えますね。
②バリアフリー
この際のバリアフリーとは、床の段差では無く、階段の昇降による上下動が無くなるという事です。よく耳にするのは、「こどもが独り立ちしたから、2階に上がる用がなくなった。」だったり、体力的な問題によって「2階に上がるのがしんどくなった。」という声です。よって、2階は使われない、用のない部屋となってしまいます。
せっかく付けたバルコニーや2階のトイレ、小屋裏収納、全てが時が止まった様にそのまま放置になりがちです。しかし劣化は進みますので、ある日突然、雨漏れや水漏れ、珍しい例では獣害などが発生します。その点、平屋は目が行き届きやすいと言えます。

③太陽光設置面積が広くなる
近年ZEHもスタンダードになりつつあって、太陽光発電を計画される方も増え、新築住宅の計画に盛り込まれます。太陽光は電力に替える太陽光パネルが必要で、たくさんのメーカーが発電力を競っていますが、そもそも太陽光パネルを設置する枚数が多ければ多い程、当然発電力も上がります。単純に、同じ面積の住宅でも2階建てと平屋建てでは確保できる面積が倍、もしくは倍以上変わってきます。併せて、太陽光システムは定期的なメンテナンスも必要な為、平屋の屋根の高さは2階建てよりも低く、メンテナンスしやすいとも言えるでしょう。

④性能の確保
性能のとは、ZEHや、高気密、高断熱、高耐震、などが挙げられますが、建物の高さが平屋になるだけで、耐震強度は達成しやすく、実際倒壊リスクはかなり低くなります。それから、断熱や気密工事において、隙間になる場所が少なくなり、気密性能を確保しやすく断熱能力に直結しやすくなります。
⑤メンテナンス性
建物は、残念ながら永遠に劣化しないものはありません。なので、むしろ劣化するものとして、いかに劣化によるランニングコストを抑えるか、が重要になります。ランニングコストの代表は、外部の修繕です。外壁仕上げ材の破損や塗替え、シーリングの遣り替えや樋の交換などが挙げられます。そんな時、平屋は職人さんが作業をされる為の作業足場の設置が不要になる事が多くあります。それから、屋根までは4メートル超える高さにはまずならない為、メンテナンスチェックが容易です。何かあった時の修繕対応はすんなり終わる可能性も高くなりますね。
以上が平屋のメリットになります。では、デメリットは何でしょうか?
平屋のデメリット
「平屋にデメリットなんかあるの?」と思われがちですが、注意深く知る必要があります。
①低性能住宅には向かない
②坪単価の最大化
③浸水リスク
④採光時間リスク
では、デメリットを一つずつ解説していきますね。
②坪単価の最大化
③浸水リスク
④採光時間リスク
では、デメリットを一つずつ解説していきますね。
①低性能住宅には向かない
平屋は地面に近い床面積はほぼ100%であり、屋根に近い面積もほぼ100%と言えます。これもよく耳にしますが、冬になると1階は底冷えして、夏になれば2階が暑い。基礎部分も含めて、壁だけでなく、屋根裏までもすっぽりと断熱材に包まれた建物でない限り、夏も冬も辛く、年中、光熱費がかかってしまう建物になってしまいます。平屋こそ、性能の高い能力の住宅でなければ成立しない建物と言えますね。
②坪単価の最大化
①で書いた様に、屋根も基礎も床面積とほぼ同等の面積が必要になります。建物では、総2階建てで考えると、基礎も屋根も床面積のニブンノイチになる事から建物単価は一般的とも言えます。しかも、平屋は、計画敷地面積を広くする必要がありますので、土地を取得する為の予算配分は大きくなります。そんな事から、平屋は【贅沢】と形容される建て方になります。春日井市で考えますと、人気エリアである勝川駅周辺は、土地の坪単価が高いため、平屋を建てようとするとかなり予算が高くなる事が予想されます。高蔵寺方面のエリアでは、勝川エリアに比べると、坪単価が低く面積が広い土地が売りに出ているケースがあります。
③浸水リスク
建てるエリアや環境にもよりますが、近年床下浸水するエリアは全国のハザードマップからみても更新されるごとに増えつつあります。そんな浸水エリアでは、最悪2階に逃げて難を逃れ、水が引く、あるいは助けを待つ事が出来ます。しかし平屋では、逃げ道はありません。そうすると、平屋を計画する立地が浸水エリアか、又は浸水を逃れる為の土地造成が必要になってきます。春日井市は一級河川である庄内川が流れていますので、ハザードマップでは色が濃い地域がありますが、治水の取り組みも進んでいますので、土地選びの際は、諸条件を考慮しながら進めると良いと思います。

④採光時間リスク
日本は1つの敷地面積は2階建てに適した大きさに区切られた土地が多く、あたかも2階建てを前提にしているかの様な住宅地がほとんどです。そんなエリアは、当然2階建てに囲まれた敷地になっている事が多く、建て方によっては、お隣りの建物で影になり日照時間が少なくなりがちです。平屋を建てる環境によって、採光の工夫が必要ですね。
以上がデメリットです。
他にもトイレが1台になったり、窓の個数が減らせたり、計画によるメリットで「平屋」を選ぶ理由もありますが、平屋を求める方が増えたのは、外観のデザイン性に憧れる方が多いのかもしれませんね。